野球のボールは、どこでも同じと思っていませんか?
実は、MLB(メジャーリーグ)とNPB(日本プロ野球)ではボールの仕様が異なり、それが試合の展開や選手のプレーに大きな影響を与えるのです。
2024年には、ロサンゼルス・ドジャースが巨人・阪神と日本で試合を行うことが決定。
✅「試合で使用するボールはどっちなの?」
と気になっているファンも多いはず。
野球初心者の方でも理解しやすいようにまとめていますので、ぜひ最後までお読みください!
MLBとNPBの公式球の違い
サイズと重量の違い…。
野球のボールは、リーグによってわずかに仕様が異なります。
MLB(メジャーリーグ)とNPB(日本プロ野球)では、公式球のサイズと重量が微妙に異なるため、選手の感覚に影響を与えることがあります。
MLBのボールの大きさは…
✅円周9インチ(約22.86cm)から9.25インチ(約23.49cm)
と規定されています。
一方、NPBのボールは、円周22.9cmから23.5cmの範囲内となっており、ほぼ同じサイズですが、わずかに違いが生じることがあります。
また…
✅重量もMLBでは5オンス(約141.7g)から5.25オンス(約148.8g)
とされています。
NPBは141gから148gの範囲なので、ほぼ同じですが…
✅メーカーごとのばらつきやボールの作りによって違い
を感じる選手もいます。
このサイズや重量の違いは、特に投手にとって影響が大きいです。
わずか数グラムの差でも、投球時の感覚が変わり、コントロールや変化球のキレに影響を与えることがあります。
そのため、MLBの公式球を使用する試合では、NPBの選手たちは事前にボールに慣れるための調整を行うことが一般的です。
縫い目の高さと感触の差
ボールの縫い目の高さも、MLBとNPBでは違いがあります。
MLBの公式球は縫い目が低く、指がボールにしっかりとかかりにくい仕様になっています。
これに対して、NPBのボールは縫い目がやや高めで、特に変化球を投げる際に指がかかりやすくなっています。
この縫い目の違いは…
✅投手にとって非常に大きな影響
を与えます。
例えば、日本の投手はフォークボールやスプリットフィンガード・ファストボール(SFF)を多用しますが、MLBのボールは縫い目が低いため、滑りやすく、指にかかりにくいことがあります。
そのため、日本の投手がMLBのボールを使うと、変化球の精度が落ちる可能性があるのです。
また、打者にとっても影響があります。縫い目が低いMLBのボールは、空気抵抗が少なくなり、打球が飛びやすい傾向があります。
そのため、日本の球場でMLBのボールを使うと、通常よりもホームランが増えることも考えられます。
素材と製造方法の違い
MLBの公式球は、ローリングス社が製造しており、全て手作業で作られています。
ボールの芯にはコルクとゴムが使われ、表面はホースハイド(馬の皮)で覆われています。
一方、NPBの公式球はミズノ社が供給しており、主に牛革が使用されています。
この違いによって、投手はボールの感触に適応する必要があります。
特に、日本の投手がMLBのボールを使う場合、滑りやすさをカバーするためにロジンバッグ(滑り止め)を多めに使ったり、グリップの強化を意識したトレーニングを行うことがあります。
ボールの反発力の違い
✅ボールの反発力(いわゆる「飛びやすさ」)
も、MLBとNPBで異なるポイントの一つです。
MLBの公式球は、近年「飛ぶボール」として知られ、ホームランの数が増加傾向にあります。これは、ボールの芯の設計や縫い目の高さが影響していると考えられています。
NPBのボールは、MLBほど飛びやすくない仕様になっていますが、過去には「統一球問題」があり、ボールの反発力が調整されたこともあります。
もしMLBのボールを日本の試合で使用すると、通常よりも飛距離が伸びる可能性があり、試合展開にも影響を与えるかもしれません。
特に、パワーヒッターが有利になる可能性が高いでしょう。
これらの違いがプレーに与える影響
MLBのボールとNPBのボールの違いは、選手のプレースタイルに大きく影響します。
投手への影響
- 指のかかり方が変わるため、変化球の制球が難しくなる
- 滑りやすいボールに適応するため、グリップの調整が必要
- 縫い目が低いため、空振りを取る変化球が効きにくくなる
打者への影響
- ボールが飛びやすいため、長打が増える可能性がある
- 縫い目が低く、スライダーやカーブの変化が小さく感じる
- ピッチャーの球速が速く感じることがある
守備への影響
- ゴロやフライの打球の勢いが変わる
- 縫い目の違いで送球の感触が変わる
- 捕手がキャッチングする際の感触が異なる
このように、ボールの違いが選手のプレーに与える影響は大きく、特に日本の選手がMLBのボールを使う試合では、事前の調整が重要になります。
日米野球や国際試合でのボール使用
日米野球でのボール選択
日米野球とは、MLB選抜チームとNPBのチームが対戦するエキシビションマッチです。
試合では、使用するボールがどちらのリーグのものになるかが重要なポイントになります。
これは、選手たちが普段使い慣れているボールを使用することで、不必要な違和感を減らし、公平な試合を行うためです。
ただし、場合によっては「MLB公式球を使用する」と決定されることもあり、その際はNPBの選手たちが事前にMLBのボールに慣れるための練習を行います。
この適応期間はとても重要で、特に投手にとっては指のかかり具合や滑りやすさに慣れるための時間が必要になります。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での公式球
国際大会で最も有名なもののひとつが「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」です。
WBCでは、大会専用の統一球が使用されます。
これは、MLB公式球に近い仕様で作られているため、NPBの選手にとっては少し違和感があるボールです。
WBCでは、日本の投手が「ボールが滑る」「変化球のキレが違う」といった意見を述べることがよくあります。
これは、NPBのボールよりも縫い目が低く、滑りやすいことが影響しています。そのため、日本代表の投手陣は、事前にWBC公式球で投げ込みを行い、適応するための準備をします。
そのため、WBCではホームランの数が増える傾向にあり、日本の野球ファンにとっても普段のNPBの試合とは違った展開を楽しめる要素の一つとなっています。
国際試合でのボール統一の重要性
野球は世界中でプレーされているスポーツですが、リーグごとにボールの仕様が異なるため、国際試合では「どのボールを使用するのか?」が大きな課題になります。
特に、大リーグと日本のプロ野球の間では、ボールの違いによるプレースタイルの変化が顕著です。
そのため、近年では「国際大会では統一球を使用し、すべての選手が公平な条件で戦えるようにするべきだ」という議論もあります。
例えば、サッカーではFIFA公認の公式ボールがどの国の試合でも使われるようになっています。野球でも、国際試合では一つの統一球を使う方向に進む可能性があります。
ただし、MLBとNPBにはそれぞれ長い歴史があり、ボールの違いがそのままリーグの個性になっています。
そのため、完全な統一は難しいかもしれませんが、今後の国際大会では「より公平な試合を実現するためのボール選び」が重要になってくるでしょう。
選手たちのボールへの適応
ボールが違うと、選手たちはそれに対応する必要があります。
特に、以下のポイントで適応が求められます。
-
投手の適応
- 指のかかり方が違うため、リリースポイントの調整が必要
- ボールが滑りやすいため、ロジンの使い方を工夫する
- 変化球の軌道が変わるため、新しい投げ方を試す
-
打者の適応
- ボールが飛びやすい場合、スイングの角度を微調整する
- 縫い目が低いと変化球の見極めが難しくなるため、早めにボールに慣れる
- 投手の球速が速く感じる場合、タイミングの取り方を工夫する
-
守備の適応
- ゴロの転がり方が違うため、捕球時の感覚を調整する
- 送球時の握り方を変えて、適切な回転をかける
選手たちは、こうした違いに対応するため、国際試合の前には必ず「使用するボール」に合わせたトレーニングを行います。
特に、日本の投手がMLBのボールに適応するには時間がかかるため、事前の準備がとても大切なのです。
観客への影響と試合の魅力
ボールの違いは、選手だけでなく観客にも影響を与えます。
例えば、MLBのボールが使用される試合では、以下のような変化が見られるかもしれません。
-
ホームランが増える
- ボールの反発力が高いため、打球が遠くに飛びやすい
- 長距離打者にとって有利な展開になる
-
投手の制球に苦しむ場面が増える
- 縫い目が低いため、変化球のキレが落ちる
- フォアボールが増え、試合のテンポが変わる
-
守備の難易度が変わる
- 転がるスピードが違うため、内野ゴロの処理が難しくなる
- 送球の感覚が変わるため、守備のミスが増える可能性がある
こうした違いがあることで、観客は普段とは異なる試合展開を楽しむことができます。
特に、MLBのボールを使う試合では、日本のファンにとって…
✅「いつもよりダイナミックな野球」
が見られる可能性があり、興味深いものとなるでしょう。
MLBチームの日本での試合開催
過去のMLB日本開幕戦の事例
MLBのチームが日本で試合を行うことは、特別なイベントとして何度か実施されています。その代表的な例が、MLB日本開幕戦です。
MLBの開幕戦が日本で行われたのは、過去に数回ありました。
特に有名なのは、2000年のメッツ対カブス、2004年のヤンキース対デビルレイズ(現レイズ)、2008年のレッドソックス対アスレチックス、2012年のマリナーズ対アスレチックス、そして2019年のマリナーズ対アスレチックスの試合です。
これらの試合では、基本的にMLB公式球が使用されました。
これは、シーズン公式戦として扱われるため、MLBのルールに準じた形で試合が行われるためです。
そのため、日本のファンは、日本の球場でありながらMLBの本場の環境に近い状態で試合を観戦できました。
また、MLB公式球を使用することで、日本人選手にとっては「メジャーの環境を実際に体験する」貴重な機会となりました。
特に、2019年の開幕戦では、イチロー選手が引退を表明した試合としても注目を集め、多くの日本のファンが感動しました。
日本開催時のボール使用の取り決め
MLBの試合が日本で開催される場合、どのボールを使用するかは事前に決定されます。
基本的に、次のようなルールが適用されます。
- MLBの公式戦の場合
→ MLB公式球を使用 - NPBの試合の場合
→ NPB公式球を使用 - エキシビションマッチ(日米野球など)
→ 試合ごとにボールの選択が異なる
MLBの開幕戦など、シーズンの公式戦として行われる場合は、MLB公式球を使用することが義務付けられています。
これは、試合結果が公式な成績として記録されるため、フェアな条件で行う必要があるからです。
一方で、エキシビションマッチや親善試合の場合は、使用するボールを柔軟に決めることがあります。
例えば、日米野球では、NPB球場で試合が行われる際にはNPBのボールを使用し、MLB球場で試合を行う場合にはMLBのボールを使用するケースが多くなっています。
NPB球場でのMLB公式球の使用例
MLBの試合が日本で開催される場合、日本の球場でMLBの公式球が使用されることになります。
これは、普段NPBの選手たちが使い慣れているボールとは違うため、プレーに影響を与える要素の一つです。
例えば、2019年のMLB日本開幕戦(マリナーズ対アスレチックス)は東京ドームで開催されましたが、使用されたのはMLB公式球でした。
このとき、日本のファンは「MLBのボールは飛びやすい」という評判を実感し、普段のNPBの試合とは違うプレーを楽しむことができました。
また、東京ドームのように狭い球場では、MLB公式球の特性(反発力の高さ)が強く影響し、ホームランが増える傾向があります。
これはNPBの試合と比べても顕著で、日本のファンにとっては「MLBの迫力ある打撃戦」を間近で見ることができる貴重な機会になりました。
ボールの違いによる試合展開の変化
MLBのボールを使用すると、試合展開が普段のNPBの試合と大きく変わることがあります。
特に、以下のポイントが試合の鍵となります。
-
ホームランが増える
- MLB公式球は反発力が高く、ボールが飛びやすい
- 東京ドームのような球場では、さらにその影響が強く出る
-
投手のコントロールが難しくなる
- 縫い目が低いため、変化球の制御が難しくなる
- 特にフォークボールやスライダーは、日本のボールよりも変化が鈍る
-
打者の対応が求められる
- 日本の打者はMLBのボールに慣れていないため、打球の感覚が異なる
- MLBのボールは打ち損じても飛びやすいため、フライが多くなる
このように、MLB公式球を使用すると、日本の選手にとっては普段と違う環境でプレーすることになります。
そのため、特に投手は事前にMLBのボールを使った練習を行い、感覚を調整することが重要になります。
ファンへの影響と反応
日本でMLBの試合が開催されると、日本のファンにとっても大きなイベントとなります。
そして、MLB公式球が使用されることで、ファンは「普段とは違う野球」を観戦することができます。
特に、次のような点がファンの関心を引くポイントになります。
-
MLBのパワーを実感できる
- MLBの選手はパワーがあり、飛距離のある打球を打つ
- ボールが飛びやすいことで、日本では見られない豪快なホームランが増える
-
日本の選手がMLBの環境でプレーする姿を見られる
- 日本のトップ選手が、MLBのボールにどう適応するかを見るのは興味深い
- 特に、日本のエース級の投手がMLBの打者と対戦するシーンは注目度が高い
-
野球文化の違いを体感できる
- MLBの試合運営や雰囲気が、日本のプロ野球とどう違うのかを体験できる
- 日本のファンにとって、新しい野球の楽しみ方を知る機会になる
このように、日本でのMLB開催は、ファンにとっても新しい刺激となり、野球の魅力をより深く知るきっかけになります。
NPBチームの海外遠征とボール使用
NPBチームのMLB球場での試合経験
日本プロ野球(NPB)のチームが海外遠征を行い、MLBの球場で試合をする機会は限られていますが、過去にはいくつかの例があります。特に、以下のような試合が行われました。
- 1996年 読売ジャイアンツ vs メジャーリーグ選抜(MLBオールスター)
- 2000年・2004年・2008年・2012年・2019年のMLB日本開幕戦でのプレシーズンゲーム
- MLBのスプリングトレーニングへの参加(オリックス・ブルーウェーブや西武ライオンズなど)
- 日米野球でのNPB選抜 vs MLB選抜の対戦(日本とアメリカで開催)
これらの試合では、NPBの選手たちはMLBの球場だけでなく、MLB公式球を使用する試合も経験しました。
特に、1996年の読売ジャイアンツとMLBオールスターとの試合では、日本のエース・斎藤雅樹投手や松井秀喜選手がMLBのトップ選手と対戦しました。
この試合ではMLBの公式球が使われたため、巨人の投手陣は「ボールの感触が違い、思ったように投げられない」といったコメントを残しました。
また、近年ではWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でNPBの選手たちがMLB公式球を使用して戦うことも増えており、その経験を活かして海外遠征に適応する選手も増えています。
海外遠征時のボール適応策
NPBの選手がMLBの球場で試合をする際に、最も大きな課題となるのがボールの違いです。
特に、投手にとっては以下のような影響が出るため、事前の適応が必要になります。
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縫い目が低く、指にかかりにくい
- フォークボールやスプリットフィンガード・ファストボール(SFF)が落ちにくくなる
- スライダーやカーブの変化が小さくなり、投げにくさを感じる
-
ボールが滑りやすい
- MLBのボールは皮が硬めで、汗や湿気の影響を受けやすい
- 日本の投手はロジン(滑り止め)を多めに使う傾向がある
-
重さや飛距離の違い
- MLBのボールは飛びやすく、日本の投手は本塁打を打たれやすくなる
- バッターにとっては「打ち損じでもスタンドに届く」感覚がある
これらの違いに対応するため、NPBの投手たちは事前にMLBのボールでの投げ込みを行い、感覚を調整することが一般的です。
また、特に日本の変化球投手は、握り方やリリースポイントを微調整することで適応しようとします。
例えば、ダルビッシュ有投手や田中将大投手は、MLB移籍当初にボールの違いに苦しんだ経験がありますが、カットボールやツーシームを多用することで適応しました。
このように、ボールの違いに合わせた投球スタイルの調整が必要になります。
選手のパフォーマンスへの影響
ボールの違いは、選手のパフォーマンスに直接影響を与えます。
特に、日本の投手と打者にとっては、大きな適応が求められます。
投手の影響
- 変化球の精度が落ちる → 日本で決め球だった球種が通用しにくくなる
- フォーシームの重要性が増す → MLBでは速球系が主体の投球が求められる
- ボールの滑りに対応するための工夫が必要 → 特殊な握りやリリースの調整が求められる
打者の影響
- ボールが飛びやすいため、パワーヒッターが有利
- 変化球のキレが違うため、球種の見極めが難しくなる
- MLBのボールは重めなので、スイングの感覚が変わる
また、守備の面でも影響があり、特に内野手はゴロの転がり方が変わるため、送球の感覚を調整する必要があります。
NPBの選手がMLBのボールを使うと、思ったよりも打球のスピードが速く感じられることが多く、守備の対応力が求められます。
ボールの違いによる戦術の変化
ボールの違いは、チームの戦術にも影響を与えます。
例えば、日本の野球では小技を駆使する戦術が多く見られますが、MLBのボールを使用すると、戦術を調整する必要があります。
-
バント戦術の変更
- MLBのボールは跳ねやすく、バントが転がりすぎる可能性がある
- 低めに転がす技術がより重要になる
-
守備シフトの調整
- MLBのボールは飛距離が出やすいため、外野手の守備位置を後ろにする傾向がある
- 日本の内野手は送球の回転に注意し、適切な握りを調整する
-
投手の配球の変化
- 低めの変化球で空振りを狙うよりも、力強いフォーシームで押し込むスタイルが有効になる
- スライダーやフォークボールの精度が落ちるため、ツーシームやシンカーを多用するケースが増える
このように、NPBのチームがMLBの環境で戦う場合、ボールの違いを考慮した戦術の変更が求められます。
特に、日本の投手陣は「ボールが飛びやすい」点を意識しながら、慎重に配球を組み立てる必要があります。
海外ファンからの評価と期待
NPBの選手がMLBの環境でプレーすると、海外のファンもそのパフォーマンスに注目します。
特に、次のようなポイントが話題になります。
- NPBの投手がMLBのボールでどれだけ通用するか
- 日本の打者がMLBの速球にどう対応するか
- NPBの戦術がMLBのスタイルとどう違うのか
これらの違いがあるからこそ、日米野球や国際試合は興味深く、ファンにとっても見どころの多い試合になります。
ボールの違いが選手と試合に与える影響
投手の投球スタイルへの影響
ボールの違いは、特に投手の投球スタイルに大きな影響を与えます。
MLBのボールは縫い目が低く、滑りやすいため、日本の投手は以下のような調整を求められます。
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変化球の精度の低下
- NPBの投手はフォークボールやスプリットフィンガード・ファストボール(SFF)を得意とする選手が多いですが、MLBのボールは縫い目が低いため、指がかかりにくく、落ちにくくなる傾向があります。
- 田中将大投手がMLB移籍後にフォークを減らし、ツーシームやスライダーを多用するようになったのも、この影響を考慮した結果です。
-
制球力への影響
- ボールの滑りやすさによって、細かいコントロールが難しくなる場合があります。
特に、NPBの投手は「低めに集める」投球スタイルが多いですが、MLBのボールでは意図しない抜け球が増える可能性があります。 - そのため、MLBのボールを使用する際には、より強く握るか、リリースポイントを微調整する必要があります。
- ボールの滑りやすさによって、細かいコントロールが難しくなる場合があります。
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速球の使い方の変化
- MLBではフォーシーム(ストレート)の比率が高く、低めの変化球よりも力強い速球で空振りを狙う投手が多いです。
- NPBの投手も、MLBのボールを使う際にはフォーシームの精度を高めることが求められます。
例えば、ダルビッシュ有投手はMLBに適応するために速球の回転数を意識するようになりました。
打者の打撃感覚の変化
打者にとっても、ボールの違いは影響が大きいです。
特に、日本の打者は「MLBのボールは飛びやすい」と感じることが多く、打球の軌道が変わることに適応する必要があります。
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ホームランが増える傾向
- MLBのボールは反発力が高いため、日本のボールよりも飛距離が出やすくなります。
- そのため、日本の打者がMLBの試合で意外な長打を記録することもあります。
-
打ち損じの影響が異なる
- 日本の打者は「芯で捉える」ことを重視する選手が多いですが、MLBのボールは芯を外してもそれなりに飛ぶことがあります。
- 逆に、日本のボールではヒットになる打球が、MLBのボールではフライアウトになることもあります。
-
変化球の見極めが難しくなる
- MLBのボールは縫い目が低く、変化球の曲がり方が違うため、NPBの打者はスライダーやカーブの見極めに苦しむことがあります。
- 特に、MLBの投手のカーブはNPBよりも回転数が多く、NPBの打者が「思ったよりも落ちる」と感じることが多いです。
守備プレーへの影響と対応策
守備においても、ボールの違いは影響を及ぼします。
特に、ゴロや送球の感覚が異なるため、野手は適応が必要です。
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ゴロのスピードが変わる
- MLBのボールは硬めで反発力が強いため、ゴロの速度が速くなりやすいです。
- 内野手は、特に深い位置からの送球時にボールの感覚が違うため、握り直しやスローイングの調整が必要になります。
-
送球時の変化
- MLBのボールは縫い目が低いため、回転のかかり方が違い、特に内野手がスナップスローをする際に感覚の違いを感じることが多いです。
- 日本の内野手は「縫い目をしっかり握る」意識を持つことで、より正確な送球が可能になります。
-
キャッチャーの影響
- 捕手にとっても、ボールの滑りやすさが影響し、特に変化球をキャッチする際の感覚が変わることがあります。
- MLBのボールはリリース時の回転が違うため、キャッチングの技術がより重要になります。
試合全体の戦略への影響
ボールの違いは、チームの戦略にも影響を与えます。特に、以下の点が変わる可能性があります。
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長打狙いの増加
- MLBのボールを使用すると、ホームランが増えるため、NPBの試合よりも打撃戦になる可能性が高いです。
- そのため、チームは送りバントや小技よりも、長打力のある打者を重視する傾向が出てきます。
-
投手交代のタイミングが変わる
- MLBのボールは飛びやすいため、先発投手の球数管理がより重要になります。
- 100球を超えると球威が落ちる投手は、早めにリリーフを投入するケースが増える可能性があります。
-
守備シフトの調整
- MLBの打者は引っ張る傾向が強く、ボールの違いによって打球の方向も変わるため、守備シフトの変更が必要になります。
- 特に、MLBの試合では「極端なシフト」が多く見られるため、日本の選手もそれに適応することが求められます。
選手の適応力とトレーニング方法
ボールの違いに対応するため、日本の選手は以下のようなトレーニングを取り入れています。
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MLBのボールでの投げ込み
- 海外遠征やWBCに備え、日本の投手はMLBのボールを使って練習する機会を増やしています。
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バッティングマシンの調整
- MLBのボールの飛び方を再現するため、打撃練習ではMLB仕様のボールを使うこともあります。
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送球トレーニングの強化
- 縫い目が低いMLBのボールを使って、正確なスローイングの練習を行う選手も増えています。
まとめ
MLBとNPBでは、ボールの仕様が異なり、その違いが選手のプレーや試合展開に大きな影響を与えます。
特に、投手にとっては変化球の精度や制球に影響があり、打者にとっては打球の飛距離や打撃の感覚が変わるポイントとなります。
また、MLBのボールを使用する試合では、守備や戦略にも違いが生じ、日本の選手は事前に適応するためのトレーニングを行うことが求められます。
今後も、国際試合やMLBの日本開催が増える中で、このボールの違いがどのように影響するのかに注目が集まるでしょう。